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配偶者の居住権の確保(自宅建物での継続居住)

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配偶者の長期居住権の確保

 ★遺言で配偶者居住権を定めるメリット★

 自宅不動産以外に相続財産が無い場合には、遺留分などの関係で他の相続人との自宅建物も共有になってしまう場合が多い。
 しかし、配偶者居住権について遺言の定めがあれば居住を続けられるようになった。
 ※短期の配偶者居住権には、被相続人の死亡から6ヵ月を超えて、かつ、遺産分割協議が終了するまでとの期間制限がある。
 

配偶者居住権を遺言で定める場合の注意点

 配偶者が遺言者の死亡時に居住していることが必要である。
 遺言者の死亡時に遺言者が自宅建物を単独所有しているか、配偶者と共有である自宅建物以外には配偶者居住権を設定できない。
 そのため、親子ペアローン等で子と共有している自宅建物には配偶者居住権を設定できない。
 居住の期限を定めない場合には配偶者の終身の居住が可能である。
 住宅ローンの先順位の抵当権登記には劣後する。
 

配偶者に自宅での継続居住の権利を与える場合の遺言の文言

 例:遺言者は、別紙遺産目録●番に記載の自宅建物の配偶者居住権を、配偶者【氏名】(●年●月●日生)に遺贈する
 
 配偶者居住権は相続人である配偶者に対しても「相続させる」ではなく「遺贈する」と記載する(民法1029条1項②号)
 配偶者が配偶者居住権の取得を望まない場合、相続放棄をすることなく遺贈の放棄によって配偶者居住権の取得を拒むことができるようにするため